就職活動をしていた頃の話だ。
電車の中でウトウトしていると
どこからともなく聞き覚えのある
しわがれた声が聞こえてきた。
「兄ちゃんよ、その道は駄目だ。
そのまま行くと生き急ぎになるぜ」
なぜかこの言葉が気にかかった。
その後ある企業に就職したのだが
本当に生き急いでいる状態に陥り
管理職についていたものの
未練なくキッパリ辞めてしまった。
それから半年ほど休んだのち
別の企業に勤めるようになった。
すると再びあの声が聞こえたのだ。
「兄ちゃんよ。その道も駄目だ。
先がまったく見えないぜ」
前のことがあったので
『きっとこれは天の声だ』
と思った。だけど決まったばかりの
仕事を簡単に辞めるわけにはいかない。
そこで十数年過ごしたのだったが
なんとぼくの居場所がなくなった。
いよいよ働く場所がなくなってきた。
企業はもう駄目だと諦め、本当に
先の見えない仕事をぼくは始めた。
その時だ。またまたあの声が聞こえた。
「兄ちゃんよ、その道は正解だ。
その道はあんたそのものだ」
しわがれた声がそう語りかけた。
あれから数年経っている。そろそろ
その結果が見える頃だ。
電車の中でウトウトしていると
どこからともなく聞き覚えのある
しわがれた声が聞こえてきた。
「兄ちゃんよ、その道は駄目だ。
そのまま行くと生き急ぎになるぜ」
なぜかこの言葉が気にかかった。
その後ある企業に就職したのだが
本当に生き急いでいる状態に陥り
管理職についていたものの
未練なくキッパリ辞めてしまった。
それから半年ほど休んだのち
別の企業に勤めるようになった。
すると再びあの声が聞こえたのだ。
「兄ちゃんよ。その道も駄目だ。
先がまったく見えないぜ」
前のことがあったので
『きっとこれは天の声だ』
と思った。だけど決まったばかりの
仕事を簡単に辞めるわけにはいかない。
そこで十数年過ごしたのだったが
なんとぼくの居場所がなくなった。
いよいよ働く場所がなくなってきた。
企業はもう駄目だと諦め、本当に
先の見えない仕事をぼくは始めた。
その時だ。またまたあの声が聞こえた。
「兄ちゃんよ、その道は正解だ。
その道はあんたそのものだ」
しわがれた声がそう語りかけた。
あれから数年経っている。そろそろ
その結果が見える頃だ。