吹く風

2009年08月

こういう日だからといって、
誰もが選挙のことを考えていたわけではない。
夏の終わりを悲しんでいた人もいるだろうし、
秋の始まりに喜びを感じていた人もいるだろう。
夏休みの宿題に大忙しだったお父さんもいるだろうし、
横で茶々を入れていたお母さんもいるだろうし、
それを傍観していた子供もいるだろう。
腕立や腹筋をしていた人もいるだろうし、
縄跳びで痩せようともくろんでいた人もいるだろうし、
肩こり・腰痛・関節痛で唸っていた人もいるだろう。
禁煙でのたうち回っていた人もいるだろうし、
焼酎をおかわりしていた人もいるだろう。
イオンで買い出しをした自民党員もいるだろうし、
イオンで石川遼のプレーを観戦した公明党員もいるだろう。
エコポイントで何を買うか考えていた人もいるだろうし、
申請書の書き方がよくわからんと文句を言った人もいるだろう。
ノリピーネタを収拾できなかったと悔しがる人もいるだろうし、
自称プロサーファーとはヒモのことかと思った人もいるだろうし、
押尾のことはどうでもいいと思った人もいるだろう。
何かおいしい仕事はないかと探していた人もいるだろうし、
プー太郎だと自慢していた人もいるだろう。
先日すでに投票を済ませていたぼくは、
今日が親父の命日だということをすっかり忘れていたし、
なぜか晩飯のことばかり考えていたし。
こういう日だからといって、
誰もが選挙のことを考えていたわけではないんだ。

冷房の効かない所で仕事をしていたら
頭から汗がタラタラ流れてきた。
その汗が耳を伝わり、首を伝わり、
背中にどんどん流れ込む。
しばらくするとその汗は、
首から頬へと進路を変えて
口の中まで入ってきた。

何気なくその汗を味わってみると、
汗は何のミネラルも含まない
塩そのものの味だった。
その濃さは尋常ではなく、
おそらくそれを医者に言うと、
塩分の摂りすぎから始まって、
終いには血圧の高さとの因果関係を
とくとくと説かれる羽目になる。
だけど汗がこんなにしょっぱいんだから、
血圧が高くても何の不思議もない。
医者の言うこともごもっともだと
いちいち納得せざるを得ないだろう。

ところでもしも、そういう因果関係が
成立するとするならば、
この塩味を薄味にしてしまえば
血圧は下がることになるわけだ。
そういえば何ヶ月か前に手相見から、
「あなたは水分が足りてない」
と言われたことがある。
その時は何のことかわからなかったが、
なるほどあれは水分をとって
血圧を下げろという意味だったんだ。
これからはどんどん水を飲むぞ。
飲んで薄味の汗をかいてやる。
そして血圧を下げてやる。

今が暇なわけではない。
明日も朝が早いわけだから、
やることがないのなら、
早く寝たほうがいい。
気持ちはそちらにあるのだが、
体はそちらに向かわずに、
ちょっと机の上を片付けたりする。
ちょっと机の上が片付いたとて、
何が変わるわけでもないんだよ。
明日も朝が早いんだから、
そんな暇があるのなら、
少しでも多く寝たほうがいいぞ。
再三体に言い聞かせるのだが、
体はあまのじゃくを決め込んで、
相変わらず机の上をまさぐっている。

昨日は阿修羅を見に行って
夜中はブログを書いていて
今日は銀行に行ってきた。
おかげですっかり寝不足だ。
今は風呂に浸かっている。
もし今ここで酒なんか
飲んだりしたら確実に
深い眠りに就くだろう。
もしかしたらそのまま風呂から
出てこられないかも知れないな。

そうそう昨日の帰り道
裏道で検問をやっていた。
飲酒運転の取り締まりだとかで
ぼくもしっかり息を取られた。
昨日が三年前の福岡の
飲酒追突事件の日だったらしく
それを踏まえての検問だった。

そういや昨日あったんだったな
同じ県警巡査部長の飲酒ひき逃げ。
どの顔下げての検問なのか。
こちらはずっと協力しているのに
風呂の中まで協力しているのに。

朝早く目覚めて気がついた。
ついこの間まで聞こえていた
朝ゼミの野太い声がしない。
代わりに聞こえてくるのは
コオロギたちの貧相な歌声だ。
昨日は日差しが強かったけど、
日陰に入るとか細い風が、
秋さながらに吹いていた。
それが朝まで続いているのか、
今はか細いその風が、
とても冷たく感じている。
いくら盆を過ぎたとはいえ、
まだまだ真夏の八月なのに…。
「夏を返せ!」「夏を返せ!」
ここに来ても七月の雨を
ぼくはまだ恨んでいる。

ぼくのハンドルネームに
『しろげしんた』というのがある。
かつてエッセイを書いていた頃に
使っていた名前だ。
その名前に特に意味はない。
ただぼくの頭が白髪に染まっていて
本名が『しんた』というもんだから
そう名乗っただけだ。
その後かつてペンネームにしていた
『山原ほうぼう(邦望)』を名乗るようになった。
その名でとある賞をとったりしたもんだから
調子に乗っていまだにその名を使っている。
ところが何かしっくりこない。
夢がその名で呼んでくれない。
ふとした時に『山原ほうぼう』が出てこない。
『山原ほうぼう』が大声で叫べない。
やはり『しろげしんた』のほうが
自然でしっくりとくる。
というわけなのか、
この間から心の声が
しきりにぼくに呼びかけてくる。
『しろげしんた』はいかがですか?
憶えやすい名前でしょう?
全部平仮名だし書きやすいでしょう?
15画っていい画数ですよ。
長年使ってきた名前でしょう?
『しろげしんた』、
…まるで選挙カーの呼びかけだな。

以前勤めていた会社は
遅くまで仕事をするのが
美徳だと思っているようなところで、
みな意味もなく人件費と光熱費の
無駄遣いをやっていた。
定時は午後7時だったのだが、
午後9時10時帰りはざらで、
酷い時には11時12時に会社を出ていた。
おかげでその時代にやっていた
プロ野球ニュースより前の時間帯の
テレビ番組をぼくらは知らない。
それではいかんと始まったのが
早帰り運動だった。
週に一度早帰りの日を決めて、
その日は何があろうとも
定時に帰るというものだった。
ところが早帰りの意味を理解できない
ひとりの馬鹿な上司がいて、
「今日の予算も行ってないのに
何が早帰りだ」などと言い出した。
おかげで誰もが帰りづらくなり、
結局週一度の早帰りの日は、
残業をつけない日と成り果てた。
会社は人件費は浮かせたものの、
光熱費は前よりも酷くなった。
その後その馬鹿な上司は
経費削減を叫ぶようになるのだが、
そいつが叫んでも何の説得力もなく、
あげくに会社は潰れてしまった。

別に引きこもりということではなかったんだけど、
家に帰るといつも部屋の中に閉じこもっていましたね。
そこで何をやっていたのかというと、
レコードを聴いたり、ギターを弾いたり、
作曲をしたり、詩を書いたり、
ギターとか作曲だとかは少し遠ざかっているものの、
基本的に今と変わらぬことをやっていたんです。
ま、詩に関しては今と内容が全然違ってましてね、
愛やら恋やらといった、
当時としてはこっぱずかしい言葉を、
コロコロ、コロコロ転がしていたものです。

好きなアーティストは吉田拓郎でした。
その前の年の末に出た『LIVE'73』に、
頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。
その時、これから日本の音楽は
こういう路線になっていくんだろうな、
なんて思ったものです。
結局そうなってしまいましたね。
いやいや、その年のレコード大賞が
『襟裳岬』だったということとは
まったく関係ありません。

勉強はほとんどしてないです。
だから各教科欠点ぎりぎりでしたね。
進学校だったのに、
よく留年せずに卒業できたものだと、
今更ながら感心しております。
あっ、そうだ。
国語だけはよかったな。
おそらくは愛やら恋やらといった
こっぱずかしい言葉を
転がしていたおかげだと思います。

好きな人ですか、
やっぱりそういうことを聞くんですね。
はいはい、ちゃんといましたよ。
だからその時詩人になれたんです。
愛やら恋やらが書けたんです。
ま、片思いでしたけどね。
けっこう心悩ましていたんだけど、
今となってはそれでよかったと思っています。
結局男女の仲なんて縁が一番大切なわけですよ。
いくら「いい女」の電波を感じても、
「未来」の電波を受け取れなければうまくいかない、
ということです。
つまり彼女に『赤いエプロン』
見つけることができなかったということです。

この夏は、
ずっと雨ばかり見続けてきた。
毎日毎日雨が降るから、
海水浴には行けないし、
花火大会は流れるし、
祭りに行く気も起きないし、
夕立すらもうっとうしい。
本当に口惜しい夏だった。
朝晩いつも涼しくて、
扇風機さえもいらなくて、
時には毛布をかぶっていた。
雨の中に立秋があって、
雨の中でお盆が過ぎて、
世の中すでにツクツクボウシ、
気がつきゃコオロギも鳴いている。
総括すれば冷夏だろう。
もし残りの八月を、
猛暑激暑が襲ってきて、
冷夏冷夏と言ってきたけど、
結局暑さは平年以上だった。
だから良しとしましょうやなどと
締めくくられたりした日には、
実にやるせない、やりきれない。
到底水には流せない。

えーと、この間のことなんだけど、
半感応信号の車道先頭ど真ん中に陣取って、
信号待ちしている自転車野郎がいましてね、
自転車だとセンサーが反応しないから
ボタンを押さないかぎり
いつまで経っても信号は変わらない。
そこで後ろで待っている車の人がボタンを押せと
しきりに自転車野郎に声をかけているんだけど、
本人イヤホン音楽に熱中していて知らん顔。
しかたなく車の人は車を降りて
押しボタンを押しに行った。
自転車野郎は何やってるんだ風に、
車の人を冷ややかに見てましたな。
おまえこそ何やってるんだ、ですよね。

自転車野郎といえばよくいますよね、
信号無視する自転車野郎とか、
携帯かけながら走っている自転車野郎とか、
メール打ちながら走っている自転車野郎とか、
イヤホンして音楽を聴いている自転車野郎とか、
傘さして走っている自転車野郎とか、
たばこ吸いながら走っている自転車野郎とか、
無灯火で走っている自転車野郎とか、
真下を向いて運転している自転車野郎とか
軽車両乗り入れ禁止の道を走っている自転車野郎とか、
突然道路の真ん中に飛び出してくる自転車野郎とか、
車道を逆走している自転車野郎とか、
三人乗りしている中坊自転車野郎とか…、
奴ら本当に迷惑なんですよね。
おまえら自転車を運転する資格なんかない、
目的地まで自転車を押してずっと歩道を歩いて行け!

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